メニューの見直しや主力商品の選定を数値に基づいて行う方法にABC分析というものがあります。ABC分析を用いて自店舗の売上構成比を正確に把握し、人気商品の売上を伸ばしたり足を引っ張っている商品を見つけコスト削減を行うことで利益の拡大が可能になります!今回はそんなABC分析について考えていきましょう!
ABC分析とは?
冒頭にも関わらず再三登場しているABC分析という言葉ですが、名前こそ難解そうな雰囲気なものの中身はとっても簡単です。
まずはABC分析とは何か簡単に説明しています!
ABC分析とは【重点分析】とも呼ばれ、店舗で考えると商品の売上に
- めっちゃ売れてる【Aランク】
- そこそこ売れてる【Bランク】
- 全然売れていない【Cランク】
という3つの階級をつけて売れ筋商品、リストラ候補商品を客観的に把握しようという分析方法になります。プロ野球でいう1軍、2軍、3軍というのが選手ではなく商品になったぐらいのニュアンスで問題ありません!
では、どのような基準で3つのランクに分けるのでしょうか?
実際にランク分けをしてみよう!
3つのランク分けは売上比率に基づいて行います。
Aランクは累計売上割合が70%、Bランクは70~90%、Cランクは90~100%という基準でランク分けを行います。
この説明でABC分析とは何かわかった方はこの記事をこれ以上読む必要がないと思います。
ABC分析という手法を知りたくて見つけたサイトにこの説明しか記されていなかったら、到底なんのことだかわかりません。
本記事ではじっくり、丁寧に説明させていただきますのでご安心ください!言葉でワーワーいってもわかりにくいと思いますので、実際に架空の店舗を用いてABC分析を行なってみましょう!
架空店舗【O弁当屋】は読んで字のごとくお弁当を売っているお店です。最近、利益が減少しているため人気のない商品を廃止して無駄なコストを省くためにABC分析を行うことにしました。
ABC分析に必要な項目は【売上合計金額】と【商品リスト】のみです。加えて、「これからABC分析するぞ」という熱いハートを持ち合わせていればベストでしょう。
1ヶ月の売上でABC分析をするのであれば1ヶ月分の売上合計金額の数値とその月に売った商品全てのリストを用意します。
【O弁当屋】はある月の売上が50万円でした。
次にその月の売上順に商品リストを並び替えていきます。1番売れた商品が1番上、1番売れなかった商品が1番下にくるようにします。最後にそれぞれの商品が総売上金額からみてどれぐらいの割合を占めているのかを算出し、累計割合を出していきます。
下の表が【O弁当屋】のABC分析結果になります。
品目 | 売上高 | 売上割合 | 累計売上割合 | ランク |
焼肉丼 | 140,000円 | 28% | 28% | A |
幕の内弁当 | 100,000円 | 20% | 48% | A |
のり弁 | 90,000円 | 18% | 66% | A |
海鮮丼 | 60,000円 | 12% | 78% | B |
鮭弁 | 50,000円 | 10% | 88% | B |
麻婆豆腐 | 35,000円 | 7% | 95% | C |
親子丼 | 20,000円 | 4% | 99% | C |
冷やし中華 | 5,000円 | 1% | 100% | C |
この章の冒頭で【Aランクは累計売上割合が70%、Bランクは70~90%、Cランクは90~100%という基準でランク分けを行います。】といった意味がここでわかると思います。
累計売上割合が70%を占める商品(焼肉丼、幕の内弁当、のり弁)はランクAになります。70~90%(海鮮丼、鮭弁)はBランク、90~100%(麻婆豆腐、親子丼、冷やし中華)がCランクになります。
なんとなく始めた冷やし中華は全体の1%しか売れていません。「冷やし中華始めました」と書いたのぼりまで作ったのに効果は出なかったようです。軽い気持ちで冷やし中華を始めるのはリスクを伴うので慎重に実行に移してください。
話が脱線しましたが、これでABC分析は終わりです。このランクをどう活用すればお店のためになるのでしょうか?
ABC分析の使い方
無事ABCそれぞれのランクがわかったら肝心の活用の仕方です。
繰り返しになりますが、ABC分析によってどの商品がどれぐらい売れているか数値化でき、正確に把握することが可能になります。これによってまず在庫管理が無駄なくできるようになります。
【O弁当屋】の場合、焼肉丼、幕の内弁当、のり弁といったAランクの商品はお店の主力商品です。これらに関わる材料は品切れを防ぐために多めに発注する必要があります。
一方、Cランクの商品は発注しすぎても廃棄になる可能性が高いので注意しましょう。
また、商品に対するPRの仕方、力の入れ具合が変わります。【O弁当屋】の場合、冷やし中華はのぼりまで作ったのに全体の1%の売上にしかならないというのは明らかに力を入れ方が間違っていたことがわかります。
今後、勝算がないならば冷やし中華にPRに力を入れるのではなく、Bランクの商品に力をいれて全体売上の底上げをした方が懸命と言えるでしょう。
最後にメニュー改正のヒントになります。貢献度が低くて、コストがかかる採算の取れない商品はメニューから廃止することでコスト削減になります。
季節物の商品であれば客観的に分析する必要があるのでABC分析は効果的です。しかし、あまりにもメニューが少なくなってしまいますとお客さんから見て選択肢が少なくなって満足度が下がるので注意が必要です。
ABC分析は簡単便利
今回はABC分析について紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
そこまで難しい計算などは必要ないのに、とても便利な分析方法だと思いますのでぜひ活用してください!こういったお店の運営で大忙しの店長さんはアルバイトのシフト回収や管理に手が回らないと思います。
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