店舗を持つ店長さん、責任者さんにとって頭痛のタネと言えば人件費。従業員の時給を上げすぎるとお店の利益が出ないし、少なすぎると従業員がやめちゃうし・・・と困っている方も多いのではないでしょうか。今回はFL比率という考え方を紹介して理想の人件費を算出していただければと思います!
最低賃金は必ず把握!
まず給与を支払う大前提として最低賃金を下回ってはいけません。
当然といえば当然ですが、「俺もっと安くても平気っス」と双方で合意が行われていたり、研修、雇用期間などいかなる状況、時期であっても最低賃金を下回った給与しか支払われていない場合は罰則があります。
違反した場合は最低賃金法第40条により、刑事罰の内容としては50万円以下の罰金が規定されています。
さらには企業、店舗のブランドイメージの低下などを引き起こし50万円を失うより大きな痛手を負う可能性も十分あり得ます。最低賃金は変動するので、自分の店舗が違反をしていないかしっかりチェックするようにしましょう。
ちなみに2017年11月現在でもっとも最低賃金が高いのは東京で958円となっています。
FLコストとFL比率
次に紹介するのがFLコストという考え方です。
これは主に飲食店の経営が上手くいっているのかを調べる指標として使われ、FLのFはFood(材料費、原価)、LはLabor(人件費)を表し、この2つを足したものがFLコストと呼ばれます。
FLコスト=F(材料費)+L(人件費)
さらに、店舗の売上をベースにFLコストの比率(FL比率)を算出することで店舗が儲かっているかを客観的に把握することができます。
FL比率=(F(材料費)+L(人件費))÷売上
この数値が60%以下であればあるほど利益率の高い、儲かっているお店になり、60%以上であればあるほど薄利、経営困難であると言われています。50%以下なら超優良店、65%以上は非常に危険な状態なのでこの際チェックしてみてください!
実際に計算してみよう!
実際にFL比率を算出して、時給何円なら良いお店ができるかデモンストレーションしてみたいと思います!
今回はFL比率55%を目指す居酒屋【川ちゃん】がモデルという程で話を進めていきます。
経営も順調で現在アルバイトの平均時給は950円ですが、みんな頑張っているし、そろそろ時給を上げようかなと考えている状況のところFL比率というものに出会いました。
まず、この居酒屋は1日平均15万円を売上、週休1日で美味しいお酒と手羽先を提供しています。1日15万円を売り上げるとすると、月の売上は390万円になります。
(1日の売上)15万×(1ヶ月の稼働日数)26日=(月の売上)390万円
健全な経営をしたいと考えているためFL比率を55%にして従業員の時給を上げられないか考えました。FL比率を55%に設定してFLコストを算出すると390万円の55%なので214万5千円がFLコストになります。
(月の売上)390万円×(FL比率の目標比率)0.55=(月のLTコスト)214万5千円
FLコストを1ヶ月あたり214万5千円でやりくりすればFL比率55%を保ち、健全な水準で経営が可能になります。
FLコストのFood(材料費率)は売上のおおよそ30%の店舗が多いようで、【川ちゃん】も材料費は約30%だったので全体の売上の30%ということで117万円になります。
(月の売上)390万円×(材料費率)0.3=(月の材料費)117万円
給料は果たして上がるのか・・・・?
ここでようやく1ヶ月間で使える人件費が算出できます。
FLコスト全体が214万5千円でFood(材料費)が117万円だったのでFLコスト全体の214万5千円から材料費の117万円を引くと97万5千円になります。
(FLコスト全体)214万5千円-(材料費)117万円=(人件費)97万5千円
月に使える人件費が97万5千円と聞いて多いと思いましたか?少ないと思いましたか?
これを1日あたりの人件費に落とし込むと37,500円になります。
(月の人件費)97万5千円÷(月の稼働日数)26日=37,500円
モデルの店【川ちゃん】は17時~24時まで営業する居酒屋で、1日5人の従業員が開店から閉店まで一所懸命働いているので35時間分の給与を支払う必要があります。
(営業時間)7時間×(従業員数)5人=35時間
1日の人件費37,500円を35時間で割った1,071円というのがFL比率55%を目指した際の1人あたりの平均時給になります。
【川ちゃん】の店長は安心して平均時給を950円から1050円にしましたとさ。めでたしめでたし・・・。
(*この数値は従業員の休憩時間や仕込みの時間など様々な要素を抜いて出した数値なのであくまで参考程度にしてください。)
FL比率はとっても便利
いかかでしたでしょうか?
今回はFL比率を使って理想の人件費を仮装店舗【川ちゃん】を用いて計算してみました。現在の人件費や材料費から理想の売上額を算出することも可能ですし、客観的に店舗の財政状況がわかるので健全な企業なら融資なども受けやすくなります。
ただ今回の例はテナント料や設備費などの費用が入っていないので「FL比率っていうのがあるんだー」程度に頭の片隅にしまって置いていただけると幸いです。
シフトの確認が不十分で余計な人件費をかけてFL比率を上げないためにはシフト管理ツールを使うのも1つでしょう。
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