入居型施設のシフト作成業務を5分の1に!シフト希望締切が長くなり、職員の満足度と定着率も向上
株式会社ケアスマイル青森
自立訓練宿泊施設スマイル 施設長 中村 大慶様(左)
自立訓練宿泊施設スマイル 生活支援員兼グループホームスマイル管理者 相馬 春菜様(右)
青森県青森市で8つの福祉・介護施設を運営している株式会社ケアスマイル青森様。従前は紙を用いてシフト作成をしていたため、毎月のシフト作成業務に1週間(約40時間)もの時間がかかっていました。一方、『らくしふ』導入後には、同業務を1日(8時間)に短縮。
また、LINEで希望休の申請がしやすい環境になったことで、職員の定着率や心理的安全性を高められているほか、行政による運営指導時に提出する資料作成業務を省力化するなど、シフト作成業務にとどまらない導入効果が生まれています。
今回は、自立訓練宿泊施設スマイル 施設長 中村 大慶様と自立訓練宿泊施設スマイル 生活支援員兼グループホームスマイル管理者 相馬 春菜様に『らくしふ』を導入した背景や成果についてお話を伺いました。
- シフト作成に紙やExcelを使用していたため、シフト管理に多くの時間と労力がかかっていた
- 職員はシフト希望の提出期限が早く、シフト確定までにも時間がかかっていたため、不満を感じていた
- 紙ベースでは、子育て中の職員など個々の状況に応じたバランス調整が難しく、職員とシフト作成者の双方にとって負担が大きかった
- シフト作成にかかる時間が1週間(40時間)から1日(8時間)に大幅短縮
- シフト希望の提出期限が一般的な施設と比べて10日程遅くなり、職員はプライベートの予定が立てやすくなり、満足度が向上
- LINEからシフト希望を提出できるようになり、職員は上司に遠慮することなく希望を伝えられるようになり、心理的安全性が向上
利用者様との二人三脚で、青森県No.1の福祉・介護サービスへ
株式会社ケアスマイル青森様の事業内容をご紹介ください。
中村様株式会社ケアスマイル青森は、スポーツドクター公認トレーナーでもある大里 洋志によって、利用者様の身体機能回復と、その人らしい生活の実現を目的として設立されました。現在、青森県青森市で8つの福祉・介護施設を運営しています。 私が施設長を務める自立訓練宿泊施設スマイルでは、「『親なきあと』を『親あるあいだ』に」という理念のもと、知的または精神障がいをお持ちの利用者様に対し、生活訓練や生活相談、助言などのサービスを提供しています。 同施設の最大の特徴は、利用者様同士が話し合って問題の解決やルール作りを行う「自立委員会」です。自立委員会の運営により、トラブル解消だけでなく、互いを思いやる機会が増え、利用者様同士の人間関係がより良いものになっています。
中村様当社のもう一つの特徴として、弘前大学と当社代表の大里が共同開発した機能訓練サポートシステム「4MS」を導入している点が挙げられます。このシステムにより、質の高いリハビリメニューの提供とサービス規模の拡大を実現し、通所介護受け入れ定員数で青森市内シェアNo.1を獲得しています。
月末1週間は、ほぼシフト作成業務に追われていた
シフト作成業務について、どのような課題を抱えていましたか。
中村様私は自立訓練宿泊施設「スマイル」およびグループホーム「スマイル」におけるシフト作成業務を担当していますが、両施設ともに入居系サービスであり、24時間365日対応のシフト管理が必要です。以前は主に紙とエクセルを使っていたため、シフト管理に多大な労力と時間が掛かっていました。 早番や遅番、送迎のみなど、両施設合わせて全7パターンの勤務シフトがあり、「ここの早番はズラさないと」「連勤が続いているから調整しよう」と四苦八苦しながら、月末の1週間(40時間)は、ほぼシフト作成業務で時間がつぶれてしまっている状況でした。 また、職員本人やお子さんの体調不良等による急なお休みが発生したりすると、あらためて複雑なシフトを調整し直さなければならず、その作業負担も決して軽いものではありませんでした。
現場の状況はどうだったのでしょうか。
中村様ここに入社する前に働いていた福祉法人では、シフト希望の提出締切日が毎月5日と早く、シフト確定までに時間がかかり、多くの職員がやきもきしていた印象です。 また、子育て中の職員の希望を優先すると、どうしても負担が他の職員に偏ってしまい、不公平感が生じてしまう可能性がありました。しかし、紙ベースの管理では、個々の職員の負担状況を把握することが難しく、結果的に、職員とシフト作成者である私、双方にとって負担の大きい状況でした。
LINEから使える操作性と柔軟なシフト対応、そして手厚いサポート体制
『らくしふ』を選定したポイントは?
中村様ちょうど私が入社したタイミングでシフト業務の見直しを検討していたため、早速、職員と一緒に『らくしふ』を試してみました。LINEから希望シフトを提出できることで回収・転記の手間がなくなること、そして複雑なシフトにも対応できることが大きな魅力でした。また、トライアル期間中に何度かサポートに問い合わせましたが、メールやチャットでいつも迅速かつ丁寧に対応していただき、とても助かりました。 代表の大里は、ICT化によって管理業務の効率化を進めることで、職員が「人がやるべき業務」に集中できる環境づくりを積極的に実践しています。そのため、『らくしふ』の導入は効果的であると判断されスムーズに決定しました。
1人分の人件費をカット!休みの申請がしやくすなり、心理的安全性も向上
『らくしふ』導入によって、シフト作成業務はどのように改善されましたか。
中村様紙やエクセルを使っていた従前のやり方では、シフト作成業務に1週間(40時間)もかかっていましたが、『らくしふ』の導入により、1日(8時間)に大幅に短縮されました。シフト作成後に職員からくる修正依頼に対しても、1日以内で対応できるようになりました。
中村様以前は、シフト作成に多大な時間と労力が費やされていたため、シフト作成専門の事務職を1人雇用することも検討していました。しかし、『らくしふ』導入によってその必要はなくなり、結果的に1人分の人件費を削減できたと言えます。 さらに『らくしふ』は職員の動きをシフト表を通じて確認できるため、グループウェアやスケジューラといったツールに費用をかけなくても、その役割を担い、職員のコミュニケーションツールとしても活用できています。
現場の視点で『らくしふ』導入のメリットは何でしょうか。
相馬様シフト希望の提出締切日が、一般的な施設と比べて10日程遅い毎月20日に設定されたため、以前よりもプライベートの予定が立てやすくなりました。来月の希望休をギリギリまで調整できるようになったことで、現場職員の満足度向上、ひいては定着率向上にもつながっていると感じています。 また、心理的安全性も高まりました。紙で希望シフト表を提出していた頃は、上司から「遠慮せずに希望を出してね」と言われても、上司の忙しそうな姿を見ると「有給休暇申請は止めておこうかな」「この日は希望休を出しづらいな」などと遠慮してしまう職員もいたと思います。しかし、『らくしふ』ならLINEからシフト希望を提出できるため、そのような申請のしづらさを感じる職員はほとんどいなくなったと思います。
▲ シフト提出画面。スマートフォン上でいつでもどこでもシフト提出が可能。
『らくしふ』のお気に入り機能があれば教えてください。
中村様24時間365日対応のシフトを作成する中で、特定の職員に連勤が集中したり、所定労働時間を超えてしまうことが起こりがちです。しかし、労務アラート機能のおかげで、シフト作成中に労務制限違反があればすぐにアラートが表示されるため、労務超過を未然に防ぐことができ、とても助かっています。
相馬様私は、普段スマートフォンでシフト表を確認することが多いのですが、お気に入りは色分け機能です。自立訓練宿泊施設とグループホームでは、合わせて7パターンもの勤務形態があります。『らくしふ』導入前は、この種類の多さから、自分がどの勤務形態なのかを確認するために、職員はシフト表を注意深く確認しなければいけませんでした。しかし、色分け機能のおかげで、自分を含め全員の勤務形態が一目でわかるようになり、とても便利になりました。
▲ シフト表画面。勤務パターンごとに色分けされており、「早番」「遅番」などの勤務形態が一目でわかる。
採用や人材育成面でも効果があったと聞いています。
中村様シフトが早く確定するようになった点は、採用活動においても大きなアピールポイントとなっています。実際に、中途採用者からも高い評価を得ています。青森県では2025年に介護職員が約2,450人不足すると言われており、障害福祉分野でも慢性的な人手不足が予測されています。しかし、当施設ではおかげさまで、人材不足に悩まされることはほとんどありません。
相馬様当社では、職員のスキルアップや資格取得を積極的に推進しており、研修への参加を奨励しています。職員が参加する研修の予定も、『らくしふ』のシフト表に記載できるメモ欄に入力し、全職員が閲覧できるようにしています。この取り組みによって、他の職員の研修参加予定を見た職員から「自分もこの研修に参加したい」という声が上がるようになり、実際に、一時期は現場の運営に支障が出るほど研修参加者が急増しました。研修参加者が増えた結果、職員の傾聴スキルが向上し、利用者へのサービスの質も確実に上がっています。
行政による実地指導にもスムーズに対応制
行政による運営指導に向けた資料作成でも効果があったそうですね。
中村様人員配置基準違反や労働時間違反が特に厳しくチェックされる行政による運営指導では、職員のシフト表や業務時間に関する資料を、事前に指導監査課へ提出する必要があります。紙でシフトを作成していた頃は、それぞれの役職・職種の業務時間が労働基準法に準拠していることを証明する資料を別途作成しなければなりませんでした。しかし現在は、『らくしふ』から必要な資料をすべて出力することが可能です。 事前に「らくしふ」から出力したシフト表を監査担当者にPDFで送付し、実際に現地視察で監査担当者から不明点を指摘された際も、『らくしふ』の管理画面を直接見てもらうことでスムーズに対応できました。監査担当者から「御社のようにDXを推進すれば、サービスの質をさらに高められますね」と嬉しい言葉をいただいたこともあります。
『らくしふ』を導入したら...
- シフト作成業務に掛かる時間が40時間 → 8時間へ
- 新たにシフト作成専門の職員を雇う必要がなくなる → 1人分の人件費削減効果
- 希望休をギリギリまで調整できることを求職者にアピールし、高評価を受ける
- 『らくしふ』で他職員の研修参加状況を見える化。研修参加者が大幅にアップ
- シフト提出締切日を毎月20日に設定し、職員はプライベートの予定も立てやすい → 職員の定着率向上に寄与
- 運営指導時の事前提出資料は『らくしふ』で出力
- 現場視察時も適宜管理画面を掲示して対応が可能
導入ハードルが低い『らくしふ』であれば、他施設へのスムーズな展開に期待できる
今後『らくしふ』をどのように活用していきたいですか。
中村様現在は自立訓練宿泊施設とグループホームの2施設のみで『らくしふ』を活用していますが、運用ノウハウをさらに蓄積し、他の施設への展開も検討したいと考えています。
中村様、相馬様、お忙しい中お時間をいただき、ありがとうございました!