地域密着スーパーのDX成功事例!シフト管理者の心理的負担を解消し、月30時間→2時間の効率化を実現


株式会社スーパーモリナガ
株式会社スーパーモリナガ システム課 課長 杉山 様(左)
株式会社スーパーモリナガ 唐津店 店長 三島 様(右)
佐賀県を中心に地域密着型のスーパーマーケットを全11店舗展開している株式会社スーパーモリナガ様。従前は紙やエクセルを用いてシフト作成を行っており、月30時間もシフト作成に時間を費やす店舗もありました。
「らくしふ」導入後は、シフト作成業務を最短2時間に短縮。自動作成機能やリマインド機能などを活用することで、シフト作成の課題を解決しました。
今回は「らくしふ」導入を推進した、システム課 杉山様と唐津店 店長の三島様に、スーパーマーケットならではのツール導入の経緯や導入効果についてお話を伺いました。
- 紙やエクセルでの運用により、時間外労働が発生するほどシフト作成に時間が掛かっていた
- シフト要望への対応に毎回悩まされていた
- シフト作成が属人化し、シフト作成者の人事異動に支障がでていた
- 毎月のシフト作成時間が最大30時間から最短2時間に短縮
- 人ではなく「らくしふ」がシフト作成をするため、要望への対応がスムーズに
- 誰でもシフトを作成できるようになり、人材の流動性が高まる環境が整った
創業68周年を迎え、DXを推進する地域密着型スーパー
株式会社スーパーモリナガ様の事業内容について教えてください。
三島様佐賀県と福岡県久留米市で、食品スーパーマーケットを11店舗展開しています。1957年の創業以来、地域の生活文化や食文化に寄り添い、地域密着型のスーパーとして成長を続けてきました。

現在、スーパー業界は人材不足と高齢化が深刻化しており、現場の生産性向上が急務となっています。そこで当社ではITサービスの導入を積極的に進め、事務作業やバックオフィス業務の効率化を図っています。DX推進によって従業員の負担を軽減し、より多くのお客様に満足いただけるサービスを提供したいと考えています。

不公平なシフトにならないように神経を使っていた
「らくしふ」導入前、シフト作成業務にはどのような課題がありましたか。
杉山様レジ部門では、パートナー(注:「パート・アルバイト」の呼称)から紙で希望休を提出してもらい、それを基にシフト作成担当者がエクセルでシフトを作成していました。この方法では、担当者にさまざまな負担が掛かっていました。
まず、シフト作成に時間が掛かりすぎていました。希望休の回収や調整に手間取り、月30時間も費やす店舗もありました。また、心理的な負担も大きかったです。個々のパートナーからの細かいシフト要望の調整に苦慮する担当者もいました。要望がぶつかり合うことも多く、不公平なシフトにならないように神経をすり減らしていました。
三島様シフト作成が特定の人材に依存していたことも課題でした。シフト作成には、パートナー一人ひとりの事情や契約内容を把握する必要があり、引き継ぎが難しかったためです。レジのシフトに穴を空けるわけにはいかず、会社としても病気などによる長期間の休職が大きなリスクとなっていました。
また、どうしてもその業務に慣れているパートナーをシフトに入れてしまうため、配置が偏りがちになります。業務が固定化し、パートナーのスキルアップの機会を奪ってしまう可能性もありました。

導入の決め手は、クロスビット社の手厚いサポート
数あるシフト管理サービスの中から、「らくしふ」を選定した理由は何ですか?
杉山様当社のニーズとコストのバランスが決め手でした。シフト作成時間の短縮による人件費削減効果と導入費用を比較検討した結果、「らくしふ」が最も費用対効果が高いと判断し、最もシフト管理が煩雑なレジ部門に導入することを決定しました。
三島様「らくしふ」は、既存のエクセルと似たUIにカスタマイズできる点も魅力でした。馴染みのあるインターフェースであれば、新しいツールへの抵抗感もすくないと考えました。
さらに、クロスビット社のサポート担当者の対応が素晴らしかったことも大きいです。「ここがうまくいかない」と相談をすると、すぐに具体的な提案をしてくれます。「この担当者になら安心して任せられる」という期待感が、「らくしふ」導入の後押しになりました。

スモールスタートから成功事例を創出し、全店舗導入へ
全店舗に「らくしふ」を導入した経緯を教えてください。
杉山様まずは本庄店と南佐賀店の2店舗で試験導入し、経営陣に「スモールスタートで試して、上手くいけば全店舗に導入したい」と提案しました。実は対照的な結果となり、本庄店では学生アルバイトの複雑な勤務希望やシフト作成者のこだわりが強く、「らくしふ」はあまり浸透しませんでした。一方、南佐賀店ではシフト作成者が積極的に活用し、すぐに「らくしふ」が機能しました。
2店舗での経験を踏まえ、唐津店でも「らくしふ」の追加導入が成功。成功事例を共有することで経営陣の理解を得られ、全店舗展開に至りました。
三島様特に、社員がいる南佐賀店と、従業員数が最も多い唐津店という対照的な店舗での成功は、経営陣の決断を後押ししたようです。両店舗のシフト作成者から、「もう以前のやり方には戻りたくない」という声も上がり、「らくしふ」の本格導入が実現しました。現在は、11店舗170名で利用しています。
シフト作成の大幅短縮と、シフト作成者の負担軽減を実現
「らくしふ」導入による定量的な効果についてお聞かせください。
三島様自動作成機能により、シフト作成に最大30時間掛かっていた店舗では、2時間程度に短縮されました。
また、パートナーへのリマインド機能のおかげで希望休の提出遅延がなくなり、早くシフト作成に取り掛かれるようになりました。以前は1ヵ月分のシフト作成が間に合わず、最初の10日間分だけを急いで作成し共有していたこともあり、パートナーからは「プライベートの予定が立てづらい」という不満の声が出ていました。現在は、回収の遅延がなくなったこととシフト作成時間の短縮によって、1ヵ月分のシフトが余裕を持って共有できるようになっています。
「らくしふ」導入による定性的な効果についても聞かせてください。
杉山様シフト作成者の心理的な負担が大幅に軽減されました。以前は、パートナーからの細かいシフト要望の調整に苦労していましたが、現在は「らくしふ」が希望休を基に無感情にシフトのベースを自動で作成してくれるため、その必要がなくなりました。シフト作成者は、「自動で作っている」と説明することでパートナーから不公平だと指摘されることがなくなり、精神的にも楽になったと思います。パートナー側も、シフトへの不公平感を減らせたと感じているのではないでしょうか。
三島様勤務可能時間*機能を活用することで、Aさんは月曜〜木曜の10:00~19:00の間で勤務可能、Bさんは8:30~15:00で勤務可能など自動作成における労働条件を予め設定できます。パートナーの希望に沿わない勤務を確実に避け、柔軟なシフト作成が可能になりました。

▲スタッフごとの勤務可能時間をあらかじめ登録しておことが可能
杉山様習得スキルの一つに「シフト管理業務」がありますが、これまでは属人化する部分もあり習得が難しいものでした。しかし、「らくしふ」の導入によってシフト管理業務を習得するために必要なスキルが平準化したので、スキルアップを目指しやすくなり人材の流動性を高める体制も整いました。
「らくしふ」を導入したら...
- シフト作成時間が最大30時間→最短2時間へ
- 業務の持ち帰りや時間外労働時間が削減
- シフト作成が自動化され、パートナーからのシフト要望への調整が不要になった
- 機械的に作成されることでシフトへの不公平感が軽減された
- シフト作成業務の属人化が解消され、人事異動がしやすくなった
- スキルアップを目指せる人材配置が可能に
- パートナーが望まない時間帯の勤務を自動的に回避
- シフト確定が早くなり、パートナーのプライベートの予定が立てやすくなった
シフト作成プロセスを見直しリベンジ導入も成功
スモールスタート時にうまく機能しなかった本庄店では、どのように運用を見直して再導入を図ったのでしょうか。
三島様当時、本庄店ではシフト作成の際にレジ担当者のスキルを細かく「らくしふ」に考慮し設定に反映しようとしていたことがわかりました。レジ担当者にはレジ業務だけでなく、時間帯によってさまざまな業務を任せているからです。例えば、「この時間帯にはコーヒーメーカーの清掃ができる人を配置する」といった具合です。しかし、実際には、もともと特定の時間帯で働けるパートナーにその時間で必要なスキルが備わっていたため、スキルを考慮せずとも、各時間帯に必要な人数を確保すればシフトを組むことは十分可能だと判断しました。2回目の本格導入時には、シフト作成工程からスキル要素を削除したことで、シフト作成業務の負担が大幅に軽減され、本庄店でも「らくしふ」の運用が軌道に乗るようになりました。
さらなる活用と他部門への展開を目指す
今後の「らくしふ」活用について、どのような展望をお持ちですか?
三島様各店舗のシフト作成者の「らくしふ」操作の習熟度を高めたいと考えています。現状、例えば入力作業一つをとっても、ショートカットキーを使わずに手入力している担当者もおり、「らくしふ」をもっと使いこなすことができれば、「全店舗のレジ部門におけるシフト作成時間を2時間以内に短縮する」という目標達成に近づくはずです。
杉山様今後は、野菜や鮮魚といった他の部門にも「らくしふ」の導入を検討しています。また、売上データと時間帯別人員数のデータを分析し、より適切な人員配置を行い、人件費の最適化を図りたいと考えています。将来的には、勤怠管理システムとのデータ連携も視野に入れています。
最後に「らくしふ」を検討中の方へメッセージをお願いします。
三島様全店舗で一斉に導入するのではなく、まずは数店舗で試してみることをおすすめします。小数の店舗で成功事例を作り、他の店舗に「うちでもできそう」という前向きなイメージを広げることができれば、「らくしふ」活用のモチベーションも高まるはずです。また、各店舗には推進担当者を置くことも有効でしょう。
「らくしふ」はシフト作成時間の短縮だけでなく、シフト調整に伴う精神的な負担を軽減してくれるツールです。シフト管理に課題を感じている事業者の皆様は、ぜひ導入を検討してみてください。
杉山様、三島様、お忙しい中お時間をいただき、ありがとうございました!

* 勤務可能時間...自動作成において、あらかじめ個人の勤務可能時間帯を曜日毎に設定できる機能です。
※内容は取材当時(2025年2月)のものです。現在の情報とは異なる場合があります。